問題解決手法の紹介と解決力をつける

デシジョンテーブル

解説

商品サービスなどの割引販売が広く行われています。それも「会員かどうか?」「会員の種類は?」「ポイント利用は?」などと 多くの条件を組み合わせにより割引内容が変ってきます。

このように複数の条件の組み合わせにより処理が変わる場合に、デシジョンテーブルを作れば条件と処理の関係を明確・明瞭に表現できます。

解説

会員制組織等では「正会員」「準会員」「賛助会員」などのいくつかの会員区分を設けています。 入会希望者が出た場合に、登録担当者は入会希望者がどの会員区分に入るかを判断する必要があります。入会申込書に記載されて いる内容、年齢、利用時間帯などたくさんの条件の中から、どの条件の組み合わせがどの会員区分に該当するかということを明確に表示されることが求められます。

このように登録条件が複数あり、また条件の違いにより処理方も複数 あるときに役立つのがデシジョンテーブルです。

デシジョンテーブルは上段に条件項目を下段に、行動項目を組み合わせた表です。横軸にはそれらの条件の組合せを書き出し、 条件ごとに処理を決めておくことで、複雑な条件でもすっきりと表現することができます。

作成手順

(会員登録処理の例)

  1. 登録に必要な条件項目を洗い出す。(例)必須事項の記載、入会金の払いなど。
  2. 出された条件項目を縦表に書き出す。
  3. 条件の全ての組み合わせを横に書き表す。
  4. 処理を条件表の下部に縦に並べる。
  5. 組み合わせ条件を充足の「Y」と不足の「N」で設定し、該当する処理を該当の「X」で書き込む。
  6. 他の条件により、その条件項目が処理に関係しない場合は「-」とする。(省略化のため)

作成例

上の「表1」は会員登録の条件と会員区分の例で作成しました。
さて、表1で緑枠の部分は紹介人条件に関係なく「正会員登録」と行動は同じです。 こうした場合は、紹介人条件を関係なし「-」にすることで列をまとめてしまいます。そして他の部分も見直してまとめることで出来た表が「表2」です。 これですっきりしたテーブルが完成です。


(この項終わり)