問題解決手法の紹介と解決力をつける

デシジョンツリー

意義

テーマについて、とりうる選択肢とその結果の関係を、ツリー図によって効果を定量的に表すことが出来るので、 正しい意思決定を導くことができる。

解説

あるテーマを達成するための計画を考える時、まず複数の実施案を設定し、その比較を行いつつ選択をするでしょう。 続いて進める過程で発生する不確定な事象についても複数の結果を想定し比較することが求められます。 このようにテーマの達成までの全体の流れを見とおした計画を、ツリー形式で表わす計画図にすることができます。
説明図
デシジョンツリーは、上のツリー図において選択肢と事象について分岐させ設定した条件が起こる確率とそのときの結果 を求めて行き、最終的に選択肢の期待値計算を行ったものです。意思決定者はこの選択肢の期待値により正しい意思決定 を行なうことができることになります。
実務でデシジョンツリーを用いるときに難しいのは、本来不確実である結果の見積もりや、その発生確率を定量化すること にあります。


図の要素

デシジョンツリーは3種類のノード(機能図形)を分岐線で結合して作成します。

  • 意思決定ノード:意思決定者がコントロールできる行動で、「□」で表わす。
  • イベントノード:意思決定者がコントロールできない事象で「○」で表わす。
  • 結果ノード=リンク先で表す
  • 結果ノード:結果価値を得る最終点開いたリンクで表わす。

作成手順

以下の内容が見込める研究投資を、実行すべきか意思決定するためのデシジョンツリーを考えてみましょう。

    <与件>
  • 研究投資には100億円が必要
  • 研究が成功すると利益が200億円見込める
  • 研究が成功する割合は70%である

下図は与件により作ったデシジョンツリーです。研究投資すべきかどうかの意思決定ノードを「□」で 書き、「投資する」と「投資しない」の二つの選択肢を分岐線で書きます。
次に投資する方の分岐線に研究が成功するかどうかの分岐が出来ますが、これは任意に決められないイベント ノードになります。「○」で書き、「成功する」と「成功しない」の二つを分岐線で書きます。
この分岐線の先が結果ノードとなります。与件から研究が成功した結果ノードは200億円です。 他の結果は0になります。

与件の図

次に期待値を計算して書き込んでゆきます(下図)。期待値の計算は結果から初めて遡って行きます。 結果ノードから計算します。研究が成功した場合は利益に成功率を乗じたものとなります。結果ノードの他 の期待値も同じ計算方法ですが、利益がないための0となります。
研究結果イベントの左側の期待値は右側の二つの期待値を足した値から投資費用を引いたものとなります。
さてこれで、意思決定ノードから出る分岐の期待値が比較できます。ここでは「投資する」が期待値40億円となり、「投資しない」の期待値より 大きくなりますので 意思決定は投資すべきとなります。

完成図

実際面では他社の開発状況の予測や景気動向、マーケットの予測などがイベントノードとして加わります。

(この項終わり)