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基礎から学ぶ-Access 2013 版-

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パラメータクエリの作成

1.パラメータクエリとは

条件抽出クエリによって、条件に合ったレコードのみを抽出できるようになりました(前項で紹介)。 しかし、いつも抽出条件が同じばかり ではない場合もあります。むしろ抽出条件をその都度変更したい場合のほうが多いでしょう。条件の数だけ抽出クエリを作成しておく方法も ありますが、あまり効率の良い方法ではありません。

そうした場合に便利な方法がパラメータクエリです。パラメータクエリは、クエリを使用する度に条件を入力する画面が表示され、そこで入力 した条件に合ったレコードが抽出される機能です。

2.パラメータクエリの作成手順

  1. 性別で抽出するパラメータクエリを作ってみます。まず準備として[Q_名簿並び順]と同じクエリを作ります。 作り方は「並び順を設定するクエリの作成」どおりで、名前だけを[Q_性別抽出]とします。
  2. 作った[Q_性別抽出]をデザインビューで開きます。そして[T_名簿]テーブルの[性別]フィールドをドラッグしてフィールドに追加する①②。 表示チェックは2重表示となるためチェックを外します③。続いて 「抽出条件」にかぎ左かぎ括弧「[」と右かぎ括弧「]」を入力します④。
  3. これで「表示ビュー」アイコンで表示ビューに切り替えると「パラメータの入力画面」が表れます。ここで抽出したいレコードの文字を 入れれば、抽出結果が出ます。「女」といれた結果が次です。指定したレコードのみが抽出されています。「男」といれた結果も試して ください。
  4. これでパラメータクエリが出来ました。しかし、これでは使い勝手に問題があります。いまの状態では抽出したいレコードとまったく 同じ条件を入力しなければなりません。性別フィールドでは一語しかないのでうまく動きますが、住所フィールドでは最後の番地まで正確に 入力しないと抽出できません。そこで先頭文字を入力すれば、同じ文字を含むレコードを抽出できるようなパラメータクエリを作ってみましょう。

3.あいまい語で抽出できるパラメータクエリ

  1. 先頭文字を入力すれば、同じ文字を含むレコードを抽出できるパラメータクエリへの改造です。性別フィールドでは必要ありませんので、住所フィールドを対象にします。
  2. [Q_性別抽出]をデザインビューで開きます。まず不要な[性別]フィールドを削除します。その手順は「性別」フィールドをマウスで ポインタする①。「デザイン」メニュー→「クエリ設定」グループの「列の削除」メニューをクリック②。これで削除されます。
  3. 続いて[T_名簿]テーブルの[住所]フィールドをドラッグしてフィールドに追加します。表示チェックはチェックを外します。
  4. 続いて「抽出条件式」入力しますが、スペースが狭いので拡大画面を表示します。それには入力部で右クリックし①、表示されるメニューから「ズーム」をクリックします②。
  5. 表示されるズームウインドウに次のように入力します。
    LIKE [都道府県を入力してください: ] & "*"
    「LIKE」は演算子で、あいまい語での抽出ができます。また「*」はワイルドカードで、全ての語を代入できます。「&」は文字列を結合する演算子です。文字は全て半角英数とし、文字間には半角のスペースを入れます。そして「OK」クリックします②。
  6. 指定場所に入力されています。列幅が狭くて見にくい場合は列幅をマウスで調整してください。
  7. では結果をみてみましょう。ツールバーの「ビュー」アイコンをクリック①、表示されるダイアログボックスに目的の語を入れます。ここでは「東京都」と入れました②。「OK」を「クリックします。
  8. 入力した「東京都」を含むレコードのみが抽出できています。
  9. これで完成ですが、クエリの名前が適当ではなくなりました。[Q_性別抽出]ではなく[Q_住所抽出]と名前を変更しておきましょう。それにはまずクエリを閉じてください。保存ダイアログが出たら「はい」で変更内容を保存します。
  10. 名前変更する該当クエリを選択して右クリック①し、表示されたメニューから「名前の変更」をクリック。
  11. 編集モードになるので、変えたい名前を入力します。「Enter」キーで確定します。クエリの完成です。クエリを開き他の条件でも試してください。

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