問題解決のコラム

問題を認識することの大切さ

問題がいつも判っているとは限りません。表面化していない問題もあります。むしろ、この表面化してい ない、または認識されていない問題が重要でもあるのです。

問題の存在状態

問題を存在状態で分けて見ると、「認識されている問題」と「認識されていない問題」に分かれ、「認識さ れていない問題」はさらに「気が付いていない」と「隠れている」に分かれます。

認識されている問題

問題が表面化しており、問題があると認識されていることなので。「解決について検討できる」または 「影響について準備できる」状態にあります。

認識されていない問題

まず「気が付いていない問題」とはどんなことでしょうか?。ここには「慣れてしまって問題と思わない」 または「不便と感じていない」などに原因があります。例として、携帯電話の契約では様々な割引サービスが あります。これを利用すると通話料を安く出来るのですが、このサービスを知らないで高い料金設定のまま使 っていることです。

次に「隠れている問題」とは、不具合な状況が進展しつつあるが、未だ表面化していないような問題です。例 として関西電力美浜原発の蒸気噴出事故があります。破裂した二次冷却水の配管は、運転開始以来28年間一 度も点検されていないため老朽化により、傷みが進んでいたが発見できなかった、つまり隠れていた問題とい えます。

認識されていない問題は「影響が予測できない」ことや「解決の検討がされない」ことになるので、認識され ている問題以上に重要なテーマになります。

見えない問題を認識するために

認識するための手法・システムを作り上げることになりますが、中身は別の機会にしましょう。ただ受身 の考え方ではいけないことは明白です。改革意識を持つこと、そして自ら動きながら問題の発掘に取り組む 行動力が大切です。

問題認識することが解決のスタート

問題の認識なしに問題解決はありえません。未だ見えていない問題を、いかにしたら識できるかを考える ことをテーマにすることは「問題を解決する」こと以上に重要だとも言えます。問題認識することが解決の スタートなのです。


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