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基礎から学ぶ

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テーブルについての基本事項

ここで学ぶこと
①テーブルを構成するフィールド、レコード、データ型、主キーについて
②リレーションシップでテーブルを結合できること

1.テーブルとは

テーブルはデータを保存する器(オブジェクト)です。テーブルから見るとフォームやレポートなどは、テーブルのデータを利用する 側の道具(オブジェクト)の位置付けとなります。

アクセスにとってテーブルは最も大切なオブジェクトです。道具の使い方を良く知っていても、またどんなに立派はシステムを 作ったとしても、テーブルのデータが正しく管理出来て いなければデータベースとしての価値はありません。まさに立派な住宅も 基礎が弱ければ、すぐに崩れてしまうことと同じです。

2.テーブルの仕組み

テーブルに収められたデータはデータベースとして検索・抽出・並び替えなど様々な形で利用されます。テーブルはそのための仕組みと 機能を備えています。

テーブルを理解するポイントの第一の点は、テーブルの主要素であるフィールド、レコード、主キー、データ型です。 これで単体テーブルの理解ができます。

そして第二の点はリレーションシップと参照整合性です。これは複数のテーブルを連結する仕組みです。 リレーショナルデータベース であるアクセスの高度な機能です。

3.フィールドとレコード

テーブルは情報(多種のデータ)を格納するためにフィールドとレコードという仕組みを使います。

データベースの対象となる情報を考えてみましょう。例として住所録データベースを作る場合にします。扱う情報は、 一人に対して、①名前、②住所、③電話番号の三つの情報は欠かせないでしょう。そして、この三つの情報は 「対象とする他の人」に対して含まれてくることになります。

テーブルへの情報格納では、この三つの情報に、それぞれフィールドを設けて割り当てます。また三つの情報をセットにした 単位をレコードとして割り当てます。

こうして情報は一人の関連情報をレコードに収め、特性で別れる情報をフィールドに収めて格納されます。
このテーブルのイメージはエクセルのワークシートの列に該当するのがフィールドであり、行に該当するのが レコードです。

4.データ型

データベースが正確で迅速な処理をできるために、テーブルに求められる機能は、データが正確に入力され、 また誤った入力はされないことです。

このために各フィールドにはデータ型を指定するようになっています。データ型にはテキスト型、数値型、日付型などがあります。 日付型には日付のデータしか入れられません。従ってここに住所を入力してしまったという誤りは発生しません。

データ型には更に細かい設定が出来ます。例えば電話番号は**桁~**桁の範囲とするような設定です。

こうしてデータ型の設定によって、テーブルが正確なデータを保証できるのです。次の例は、電話番号フィールドのデータ型の 詳細設定を「半角英数」とすれば誤って漢字をいれてしまうことはありません。

5.主キー

テーブルは膨大なレコードを格納することが出来ます。そこで必要になることは各レコードが特定できるようになっていなけれ ばならないことです。このことはユニーク性の確保といいます。ユニーク性とはそれぞれのレコードが唯一のものであると 決まることです。

先の住所録データベースで考えてみましょう。もし名前に同姓同名がいたら、どうなるでしょうか。探すときにどちらが 正しい相手かがわかるでしょうか? それとも同姓同名ではなく二重登録の誤りだったということもあるでしょう。

こうした問題を防ぐものが主キーです。フィールドに主キーを設定すると、そのフィールドには同じデータが入らなく なります。こうして同じデータが存在しないことで、レコードの特定が可能となるのです。先の例では名前フィールドに 主キーを設定すれば二重登録の誤りは発生しないことになります。

二重登録の問題は解決するが、同姓同名がいた場合にどうするかは解決できていません。こうした場合は、レコードを特定 するための専用のフィールドを設けることになります。名前コードというようなフィールドです。ここに主キーを設定すれば、 名前フィールドは主キー設定が不要となり、同姓同名を入力できます。そしてレコードの特定も出来るのです。

6.リレーションシップ

アクセスはリレーショナルデータベースです。これは複数のテーブルをリレーション(結合)させることが出来る仕組みです。 テーブルをリレーションさせことで、複数のテーブルがあたかも一つのテーブルであるかのように関係付けられます。それによって相互 のテーブル間で連携した情報を扱うことが出来ます。また無関係な情報が入ってしまうこともありません。

結合方式には「一対多」、「一対一」、「多対多」の3種類」があります。最もよく使われる「一対多」リレーションシップでは、 一つの情報に対して複数の情報を関係づけ出来るので情報の管理が各段に容易になります。

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